投資理論

分散投資のメリットとポートフォリオの作り方【おすすめ分散割合】

分散投資。

投資のリスクを回避していくには大事ですよね。

しかしやみくもに分散投資をしていては投資成績を下げ、リスクを逆にあげてしまうことになりかねません。

どうしたら分散投資のメリットを享受できるのか。

それではいってみましょう。

分散投資をするメリット

分散投資でリスク回避を

投資銘柄を分散すると当然ながらそれがリスク回避になります。

1社に集中投資をしていた場合、その銘柄の株価が下落すれば大きなダメージになりますよね。

しかし、分散投資をしていればそのダメージを和らげることができる。

投資の格言に「卵は一つのカゴに盛るな」というものがあります。

卵を一つのカゴに入れた場合、そのカゴをもし落としたならば卵はすべて割れてしまいますが…

卵をいくつかのカゴに入れていれば、カゴを一つ落としたとしても被害は最小限に抑えられるというわけです。

投資先を集中するのではなく、銘柄を分散させる。それがなにかあった場合のリスク回避になります。

業種分散でさらなるリスク回避を

分散投資をするにあたって、業種をばらけさせることによってさらなるリスク回避をすることができます。

例えば金融危機が起こった場合、銀行などの金融銘柄はほぼ全て株価が下落することに。

投資銘柄が金融に偏っていたならば、その多くの銘柄の株価は下落してしまいますよね。これではせっかく分散投資をしていてもリスク回避にならない。

なのでいくつかの業種に分散して投資しましょう。

景気後退に強い銘柄を組み入れる

投資をしていて最大のリスクはなにかというと、

ズバリ「景気後退」。

景気後退となった場合にはほぼ全ての銘柄の業績が悪化し、株価も大幅に下落します。それが投資をしていて一番のリスクではないかと。

これは分散投資をしていても回避することはなかなか難しいのです。なにせほぼ全ての銘柄の株価が下落するので。

そこで、景気後退に強い銘柄を入れておくことで景気後退による株価の下落を和らげましょう。

景気後退に強い銘柄の特徴は以下の2点がポイントになります。

1消費財を扱っている銘柄

日用品や食料などは景気後退しても生活をする上で消費しなければならないですよね。

よって飲料メーカーなど、消費財を扱う銘柄は景気後退時に売上は落ちにくいです。

2低価格の製品・商品を扱っている銘柄

景気後退となれば価格の安いもの・割安なものほど売れるように。

逆にブランド品など、価格が高いものほど景気の後退時には影響があります。

この両方が当てはまるのがコストコ。

他社より低価格であり生活必需品を多く扱っているので、景気後退による株価の下落に最も強い銘柄の一つになります。

その他にも、飲料メーカーなどは景気後退に強い。

上記の2点にあてはまる銘柄をポートフォリオに入れておくと、景気後退時に持ち株の株価が下落するリスクを和らげることができます。

買い付けコストの分散

たとえ同じ銘柄であってもその買い付け時期を分散させることによって、高値掴みのリスクを回避することができます。

よい銘柄を見つけたはいいが、買ったら株価が下がる。

よくありますよね(笑)

そういったリスクを回避するには買い付け時期をずらす。これで回避できます。

株価が下がったならば、さらに割安になったと思って買い増せばいいんです。これで高値掴みのリスクを回避することができますね。

分散投資のデメリット

ここまで分散投資の良いところばかりをあげてきましたが…

実は分散投資にはデメリットも。

それは、

「分散投資をすればするほど投資成績が落ちる」

ということ。

え?と思いましたよね。これには条件がありまして、

「(投資のリスクや期待値を正しく計算できる人ほど)分散投資をすればするほど投資成績が落ちる」

ということです。

例えば高配当投資をしていて、

①配当利回りが5%の銘柄
②配当利回りが4%の銘柄
③配当利回りが3%の銘柄

があるとして、

①のみに投資した場合は配当利回りが5%になりますが、①から③に均等に分散投資をしたら配当利回りが4%まで落ちます。

利回りが高い銘柄に厳選した方が、投資の利回り(成績)も良くなります。

これが50銘柄、100銘柄と増えていったらさらに利回りが低い銘柄を組み入れていくことになり、投資成績は落ちていくことに。

投資のリスクや期待値を正しく計算できる人であればあるほど、多くのリターンが計算できる銘柄に絞っていった方がよいということですね。

分散投資におけるポートフォリオの作り方

それでは実際にどのようにポートフォリオを作っていくか。

ポイントを解説していきます。

①銘柄数は10から20で十分分散投資に

これに関しては絶対的な正解はないのですが、銘柄数は10から20銘柄に分散投資するのがよいでしょう。

数が少なくてもリスクが高まりますし、多すぎても投資銘柄の分析や管理がおろそかになります。

20を超える銘柄をしっかりと分析し、割安だと思える価格で購入する。そして購入後も継続して銘柄の管理をできますか?

私は10銘柄くらいで精一杯です。

投資の神様、ウォーレン・バフェットは本当に割安で「買いたい」と思える銘柄は年に1回ぐらいしか見つからないようです。

適当な銘柄に適当な価格で投資をするならば何十銘柄でも投資できると思いますが、それではそもそもリスクが高く、分散投資をしている意味がないですよね。

20銘柄なら投資をしている1社が倒産しても5%の損失。これくらいなら十分リスク分散になっています。

②業種を分散する

先に述べたとおり、投資をする業種も分散させましょう。

1つの業種で上限は持ち株の20%といったところでしょうか。

これもあまりに分散すると銘柄が絞られすぎて、割安な価格で購入できなかったりで逆にリスクが高まりかねない。そこまで神経質にならないでもよいでしょう。

③同じ銘柄でも買い付け時期をずらす

私は「買いたい」と思える銘柄と株価であっても、一気に買ったりはしません。

その銘柄を買う上限の総額の50%程度に押さえます。その銘柄を100万円くらい保有しようと思ったらまず40~50万円くらい買う。

その後、何か月か株価の動きを見ながら買い増しします。

特に下落時には買い増ししていきます。あまりに上がったら買い増しは断念。

特に割安な価格で買おうと思ったらその時は株価が下落している時なので、さらなる株価下落で割安な価格で買おうというわけです。

リスクを避けるならこれが一番。

購入後に上がっても下がっても損はしません。

なんて素晴らしい方法でしょう(笑)

ドルコスト平均法で定期買い付けもあり

株価が割安かどうかがいまいち分からない、そこまで分析していられない。

…という方は、定期的に定額を買い付ける方法もありです。

これはドルコスト平均法といいまして、優秀な買い付け方法。

気に入った銘柄を毎月1万円分購入するなど、銘柄と間隔、金額をあらかじめ決めて置くことで買い付け金額を平準化することができます。

【銘柄分析】どの銘柄に投資するかが最も大事

ここまで分散投資について解説していきましたが…

投資においてはその前段階、

銘柄分析をして、どの銘柄に投資をしていくかが最も大事な作業になります。

その上で「これだ!」と思える銘柄に投資をしていく。

そうしていけば必ず投資成績が上がっていきます。