投資理論

成長率の高い企業へ投資をすべきたった一つの理由

投資では様々な投資先がありますが、その投資収益は一定ではありません。投資先によって収益率は異なり、特に高成長の優良企業へ長期投資した場合はそのリターンは他の投資先と比べて遥かに大きいものになります

それは何故なのか、どのような仕組みでそうなるのでしょうか。

長期投資においては「増益率=投資収益率」となる

株式投資において成長率の高い企業のPERは高くなり、成長率の低いPERは低くなります。増益率が高い、収益性のある優良企業の方が魅力的だからです。

そこで皆さんが勘違いしているだろうことは、「成長率の高い企業はPERが高くなって株価が割高となるので、結局は成長率の高い企業と低い企業どちらに投資をしてもあまり結果は変わらない」ということ。これは大きな間違いです。

成長率が高い企業に投資をした場合、株価が高くなっているとしてもそれが適正なものであれば「増益率=投資収益率」となり、リターンも高くなります。これだけでは分かりづらいと思うので、例をとって見ていきましょう。

高成長企業例

例2)企業AはPER40倍とする

現在10年後20年後
EPS1061383
株価400244015320

・企業A~EPSの平均増加率20%

企業Aは増益率が高く、年平均で20%と高成長を続けています。事業も安定していて今後もこの20%成長を見込まれているとしましょう。

EPS増加率が20%の企業の適正PERは約40倍です。企業Aの株価はこの適正なPER40倍で取引されているとしましょう。

EPSは現在の10ドルから20年後に383ドルになっています。PERが適正なものだとすると20年後の株価も383ドルの40倍で15320ドルとなります。投資した場合の収益率は400ドルから20年後に15320ドルで3830%、年換算にすると20%となり、「増益率=投資収益率」となります。

このようにPERが高くなってもそれが適正な値である限りEPSの伸び率がそのまま株価の伸び率となり、それが投資収益率となります

しかし、ここで疑問が生まれると思います。「高い投資収益を見込まれるのであれば、株価はさらに高くなってしまうのではないか」とうことです。しかしPERが高くなったとしても「増益率=投資収益率」という結果は変わりません。

企業のEPSの成長率や他の経営状態が変わらなければ適正なPERも変わらないはずであり、もし現在企業AのPER60倍が適正なら経営状態が変わらない20年後もPER60倍が適正なはずであるからです。株価がどんなに高くなろうとも、それが適正なものということならば結果は変わりません。

まとめ

株式長期投資においては適正なPERで投資をした場合には、EPSの伸び率がそのまま株価の伸び率となり、投資収益率となります。EPS成長率が10%の企業へ投資をすれば10%の投資収益率となり、EPS成長率が15%の企業へ投資をすれば15%の投資収益率となるのです。

ここで気を付けていただきたいことは、「成長率が今後も変わらない見通しである場合の理論である」ということです。言い換えると、安定した高成長企業でないといけないわけです。

そこで、

  • 高成長である
  • 今後も安定成長が見込まれる

このような優良企業へ投資をすればそのまま企業の高成長が高い投資収益率となるのです。

アクロス

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